灰形講習会に参加して

ずいぶん長らくご無沙汰致しました。
ストレスが溜まり体調が悪くなってしまった日々でしたが
順調に回復し先日7月10日に
千葉市誉田にある茶の湯の里の灰形講習会に行ってきました。

毎年5月頃に行われているのですが
指導して下さる表千家宗匠が家元理事になられて
何かと多忙のため今年は7月になってしまいました。

灰形は一文字形と丸形と遠山灰があります。

5月の初めに炉からから風炉に変わり自宅稽古で
朝鮮風炉に一文字灰を入れ使用しているので
講習会では道安風炉で丸形で行うことにしました。

途中経過を写真にとりながら進んでいこうとしたのですが
なんと集中しすぎて写真をとったのは最初だけで
あとはまったく忘れて
灰形は集中しないと出来ないものと改めて実感した次第です。

灰の一年を紹介しますと炉の中で燃えた炭が
灰になったものを除(じょ)と言いますが
その除を集めて篩いにかけ燃え残りの炭などを取り除き
煮出した番茶をかけながらよく練ります
よく練ったら樽や瓶に入れて寝かせます。
半年寝かせて11月に炉の中に入れて使います。
(細かい灰から顆粒状の灰まで
それは好みですが表千家の家元では
炉の灰は3.5mmの顆粒状になっています。)

半乾きの状態の灰を目の荒い篩で擦るように篩って
さらに乾かします。
10日はかかりますので早めに用意しなければなりません

次に風炉の灰は炉の灰を一番目の細かいこし網で
水にくぐらせながらこし
瓶につめて乾いたら乳鉢ですりつぶして
とにかく粒子の細かい灰を作ります。

一度風炉の灰にしたら燃え残りの炭やゴミを取り除くために
細かいこし網で篩いながら
何度も使えますがときどき煮出した番茶をかけては練って乾かし
乳鉢ですり潰す作業をくり返します。

番茶の中のタンニンが灰の色付けと
粘着作業のために役立ちます。
ただタンニンが熱に弱いのでときどき煮出した
番茶を入れて練って乾かして篩うという作業を繰り返します。
長い年月と手間をかけて良い灰は出来ています。
手塩にかけた灰は本当に「可愛い」ものなのです。
「可愛い灰」の入った風炉釜の紹介です。

灰形は三種類あります。
丸形 (道安風炉)
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一文字 (朝鮮風炉)
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土風炉 (遠山、鱗灰)
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遠山にした灰に鱗のように灰を蒔きます(まだ途中です)


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